不定期映画感想シリーズ。
今回はトンデモ映画かと思ったら自然映像の美しさにビックリ
トランスシューター ~早撃ちデス・ゲーム~
の視聴感想です。
以下映画のネタバレを含みます。
銃撃戦よりコロンビアの美しい風景がいいなと思いました
トランスシューター ~早撃ちデス・ゲーム~
原題はBlunt Force Traumaで鈍い傷のトラウマ?って感じなんでしょうか。
英語は良く分からないので全然違う意味かもしれませんが…。
防弾チョッキ(ベスト)を来て1対1で銃の早打ちを行い、
相手をノックアウトする決闘ゲームが題材の映画。
序盤は地下闘技場みたいなダークな雰囲気のところで試合が行われ、
主人公のジョンが勝ち抜きながら、
同じく早打ちシューターのヒロイン、コルトと男女のなんやかんやを挟みつつ
次第に遠く離れた地に住む伝説のガンマンとの対決を目指すーというお話です。
で、
- 防弾チョッキを来てる
- でも使うのは実弾❗
- ハンドガン使用
- 頭に当たったら死ぬのになぜかどんだけぶれても頭には当たらない
- 一応防弾チョッキの外に当てるのは反則あつかい(足に当てた人がいた。痛そう😥)
- どう考えてもセミオートが有利なのに主人公サイドは頑なにリボルバーを使用
と、映画開始直後からものすごくB級臭が漂ってきます。
防弾チョッキに当てる試合のルールですが、あまり細かいところまでは良くわからず
相手にどれだけ弾を撃ち込んでも良さそうな感じでした。
であれば、装弾数5~6発のリボルバーを使うより、
10発以上入るであろうセミオートのハンドガンで戦ったほうが
圧倒的に有利だと思うんですが
主人公もヒロインも頑なにリボルバーなんですよね( -_-)
で、ありながらリボルバーでセミオートよりも早く撃ち込みます。
これ見てう~ん、これはもしかしてコメディ映画なのかしら?と思ってしまいました。
あと、私達日本人は防弾チョッキを着て銃で撃たれたときの衝撃ってのがさっぱり想像もつかないので、チョッキの上から銃弾を当てれば相手をノックアウト出来るかどうかもよく分かりません。
銃弾受けてどのぐらいの痛みが来るのかが全然わからないんですよねえ。
殴られたぐらいの感じになるんでしょうか?
っていうか「殴られた感じの痛み」もフツーに生活してたら全然分かりませんよね。私も分かりません…(´・_・`)
このように作品の設定がかなり荒唐無稽なので私は序盤から早送りで視聴しました。
ということで、このトランスシューター ~早撃ちデス・ゲーム~は
早送りで見たので正確な把握はできてない上でのレビューとなりますm(_ _)m
ただ序盤から映像の中での暗い部分の描き方が綺麗で、なんかキレイな撮り方だなぁというのが印象に残りました。
「暗部の描画がいい監督は他の部分を撮っても映像が良い」
というのが私の中にちょっとあって、
実際この作品の監督ケン・サンゼルさんは脚本家を経て本作が監督初デビューとのことでしたが、とても映像がきれいなのが印象に残りました。
中盤~終盤にかけてロードムービー的に
コロンビアの大自然が出てくるんですがこの映像が
ハッとさせられる
ぐらい綺麗で澄んだ映像というのがとても印象深かったです。
早送りですけど。
グロックでリボルバーに撃ち負けるとは…
ただ自分的にはヒロインのコルトが
リボルバーでグロック(たぶん)を持った相手に
1発も撃たせずに弾を叩き込んで勝つシーンはどうなん?と思いました。
グロックなんて圧倒的に早撃ちできるし、極めて整備不良も起きにくい銃のはず。
どう考えてもリボルバーでグロックに勝てるとは思えないんですよねえ( ´Д`)
ましてや相手に一発も撃たせないとかどうなってるの?と思いました。
このシーン見て、やっぱりこれはコメディ映画なのかも…と再度思った次第です。
コルトの実力を描くためのヒロイン補正なのかもしれませんが。
アイアンマン2かな?
勝ち進んだジョンはとうとう、ミッキー・ローク演じる謎の早打ちチャンピオン、ゾリンジャーと対峙します。
このゾリンジャーはかつて勝負した相手から奪い取った鳥をかごに入れて飼っているという設定。
ミッキー・ローク演じる鳥好きの敵ってまんまアイアンマン2ですよね(›´ω`‹ )
アイアンマン2に鳥を出す案はミッキー・ローク自身の発案という話もありますし、
ミッキー・ローク自体があの厳つい容貌(失礼)でありながら
かなりの動物大好きおじさんなので今回のアニマルご登場も彼のアイデアなのかもしれません。
余韻の残るラストが良い
ジョンとゾリンジャーの早打ち対決は防弾チョッキ無しがルール。
つまりどっちかは高確率で死にます…😥
ジョンは撃つ瞬間、直前に別れて去っていったコルトの事が脳裏に浮かびます。
こういうのは得てして負けフラグですが…。
…
最終的にどちらが勝ったという描写はこの映画にはありません。
ただ、最後に映った鳥かごの入り口は空いていて、鳥は何処かに旅立っていったようです。
…という映像で終わります。
いい、こういうの大好きです。
現代人はとにかくなんでもかんでも短絡的に答えを求めたがる傾向にありますが、
こういう曖昧な終わらせ方で
はっきりと結末を言わないラスト、私は大好きです(・∀・)
ゾリンジャーが大事にしてた鳥が開放されたので
勝ったのはまあジョンである可能性が極めて高いですよね。
なんだけど、それでもはっきりとは言わないので
このトランスシューターは、
最大限の、結末に近いヒントは出しつつも、視聴者に想像させる余地は残す。
っていうラストの描き方が程よいバランスで良いと思いました。
これは良いです😋
スティーブン・セガール主演「雷神」のように
視聴者を完全に置いてきぼりにする突拍子もないラストとは大違いです。
私はあのラストについては色々考察があるのですが、それはまた別の記事で…(^_^;)
総評:ロードムービーと解釈すればいけるかも
まとめます。
- 早撃ち対決のルールがガバガバ
- 若干荒唐無稽さを感じる
- リボルバーでグロック(たぶん)に圧勝できる理不尽さ
- 映像はとても美しい(特にコロンビアの田舎の大自然)
- 余韻の残るラストが良い!!
というのが残った印象です。
ただ、映画としてどうか?ってなるとちょっと悩む所😥
主たるテーマはガンアクションであり、早撃ち対決なのでしょうけど
そのルールや設定がかなりガバガバで荒唐無稽なのがちょっとなあ…と思いました。
かと言って描いてるテーマ自体はシリアス調なんですよねえ。
もう少し早撃ちを現実風に寄せても良かったんじゃないでしょうか。
例えば使うのはゴム弾かペイント弾にしてあくまでも競技方面に寄せて、
最後のデリンジャーとの対決のみを実弾にしてしまうとか。
ゴム弾でも当りどころが悪ければ死んでしまいますが、
それでも実弾でバカスカ撃ちまくるよりは
まだ競技自体の説得性は増すかと…。
ただ、これだとこの映画を通した迫力や荒んだ世界観というのが無くなってしまうので
自分で書いててダメだこりゃと思いました。
映画づくりって難しいですね…(´・_・`)
一方、何度も触れたように、コロンビアの自然を撮った映像が本当に綺麗で、
これは全く予想してなかったのでびっくりしました。
私はこの監督の撮る自然満載な映画をもっと見てみたいと思いました。
トランスシューター ~早撃ちデス・ゲーム~、
全体的には独断と偏見で60/100点としたいと思います。
自然映像の美しさが50点分+いっぱい銃が出てきたので10点分です。
それでは(* ̄▽ ̄)ノ
なお、ケン・サンゼル監督の作品は
今の所ガンアクションムービーばっかりみたいです。
私ごとき、どこの馬の骨がいうのもアレですが、
ロードムービーとかの方が真価を発揮しそうなんですが…(´・ω・`)
映画を見るならアマゾンプライムビデオがお得ですよね。
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